生活リズムと栄養(栄養生命科学科 花井美保教授)(2017.11.17)

生活リズムがみだれると、摂取したタンパク質が体内に留まらない?

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 生活スタイルが多様化し、昼夜関係なく活動する人が多く存在しています。このような人々は生活習慣病やガンの罹患率が高いことが報告されています。そこで、このような場合、どのような食事を摂取すれば健康が維持できるかを明らかにするために、実験動物を用いて基礎実験をしています。近年、糖質制限ダイエットが流行り、極端な高タンパク質の食事を摂る人々が見受けられます。そこで、昼夜関係なく活動し、高タンパク質の食事を摂った場合、どのようなことが起こるか、実験動物を用いて検討をしました。

 モデル動物として、夜行性であるラットを用い活動期である暗黒下で4週間飼育しました。すなわち、終日活動期で、自分の好きな時間に寝て好きな時間に食事をするという飼育グループです(D群とします)。対照群は12時間明期、12時間暗期で飼育します。このグループは、明期に休眠、暗期に活動・食事といった規則正しい生活をします(N群とします)。この2つのグループにタンパク質量の異なる飼料を与えました。飼料は、タンパク質源としてミルクカゼインを用い、添加する量を10%、20%、30%と変化させました。20%が標準量です。それぞれD10%群、D20群、D30%群、N10%群、N20%群、N30%群とします。

 その結果、体重増加量はD群で低値を示し、特にD30%群はN30%群に比較し低値を示しました。飼料摂取量はたんぱく質量が増加するに伴い低下しました。また、飼料1g食べると体重がどれだけ増加するかという飼料効率は、D群で低値を示しました。すなわち、D群は、飼料の摂取量は変わらないけど、体重は増えにくいという結果でした。成長期のラットですので、成長が悪くなるということです。また、摂取したタンパク質がどれだけ体内に留まるかの指標である窒素保留量は、D30%群はN30%群に比較して低値を示しました。4時間毎の尿中への尿素排泄量は、11:00-15:00の時間帯(N群では休息期)においてD群が高値を示し、特に15:00-19:00(N群では休息期)の時間帯においてはD30%群がN30%群より高値を示しました。この時間帯ではD30%群はD30%に比較してたんぱく質の異化の亢進が起こっていることが考えられました。以上のことより、ラットを4週間高たんぱく質飼料で連続暗黒飼育すると窒素の体内保留量が減少し、たんぱく質の栄養状態が低下することが示されました。現在、なぜ保留量が低下するのかを明らかにするために実験を継続中です。

 上記結果は、動物実験のものですが、24時間活動期にあたるようなみだれた生活をしている場合、むやみに高タンパク質食を摂取しても体内に保留されない可能性が示唆されました。

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