ストレスを潜在要因とした味覚・嗅覚・痛覚の感覚間相互作用の基礎的検討   (代表:栄養生命科学科 澤井明香准教授、共同者:坂内祐一教授、竹田裕一准教授)(2018.01.26)

栄養生命科学科 澤井明香准教授

ストレスを感じた時、味覚・嗅覚・痛覚等はどのように変化するのでしょうか?

今回は、実験上、軽度のストレス(暗算)をかけた場合の、味覚や辛味の感覚への影響についてご紹介します。

方法:
大学生30名を対象にストレス暗算(4桁-2桁の連続減算)10分を行い、暗算前後の味覚や痛覚の変化を以下の方法により調べました。

①味覚は様々な濃度の味覚液(甘味・塩味・酸味・渋味)を浸漬させたろ紙を試味し認知閾値(味を認識した致点の味覚液の濃度)を調べました。
②知覚は痛覚定量分析装置(PainVision)で、痛みが感じられる値(痛み値)を電流値で調べました。
③辛味は1)限界辛味濃度、2)特定濃度を舐めた時の自己評価(VAS値:100点満点)とそれを3)痛覚定量分析装置(PainVision)で電流値を測定しました(写真)。

結果:
①味覚は今回の暗算ストレスでは、有意な変化は観察されませんでした。
②皮膚で感じる痛みに対する電流値は、暗算ストレス後は、有意に鈍くなりました。
③1)限界辛味濃度はストレス後に有意に上昇し、2)VAS値は有意に低下し、3)電流値は有意に高値を示しました。つまり1)2)3)より辛味の感受の鈍化が示唆されました。

考察:
辛味は味覚ではなく痛覚で感知されます。暗算ストレスを受けると痛みに対する知覚や辛い物に対する知覚が鈍くなることがわかりました。実験上行うストレス負荷には限界があり、今回は交感神経活性の上昇が緩やかであったため、暗算は、それ程大きなストレスにはならなかったと考えられますが、それでもこの暗算ストレス下では辛味の感受性が変化する(鈍くなる)ことが示唆されました。なお、辛味の感受を主観的ではなく、電流値として置き換えて客観的に現したのは本研究が初めての試みとなります。今後は辛味の反応に関するさらなる検討を行い、また嗅覚等の他の感覚の変化についても調べていく予定です。

栄養生命科学科 澤井明香准研究室 紹介ページ



アーカイブ

2018年

7月

6月

5月

4月

3月

2月

1月

2017年

12月

11月

10月

情報公表

私立大学戦略的研究基盤形成支援事業

高校1・2年対象アンケート調査

スーパーサイエンス専攻

就職・キャリア総合サイト

先輩たちのキャリアストーリー

進学相談会

KAIT未来塾

Kait Stop the CO2 Project

IT夢コンテスト

HEMS

KAIT Eco活動宣言!

デジタルパンフレット

KAIT工房

附属図書館

入試案内

資料請求

交通アクセス