大気圧プラズマ利用による環境浄化技術(電気電子情報工学科 瑞慶覧章朝教授)(2017.12.08)

電気電子情報工学科 瑞慶覧章朝教授

電気電子情報工学科・瑞慶覧研究室では,大気圧プラズマや電気分解を利用した大気環境や水環境浄化技術について研究を進めている.具体的には,電気集塵装置,PAHs等の有害ガス除去,空気殺菌,海水殺菌,溶液の改質技術などの基礎研究や開発である.

1.電気集塵装置の高性能化
 船舶排ガスは,世界中でその対策が求められており,国際海事機関(IMO)によって規制が年々強化されている.本研究では,船舶排ガス中の微粒子を大気圧プラズマを利用して除去することを目的に研究を進めている.実験装置には,小型のディーゼル発電機を利用し,燃料にはA重油を用いて排ガスを発生させ,独自に設計した電気集塵システムで排ガス中の微粒子を除去する.その結果の一例として,各排ガス温度における粒径毎の除去率を図1に示す.粒径30 nmでわずかに除去率は低下しているが,それ以外の粒径粒子に対しては,温度が変化しても概ね90 %以上の高い除去率が得られている.また,本研究では,ドライスート,硫酸塩,可溶性有機成分,多環芳香族炭化水素や二酸化硫黄などの粒子状またはガス状の成分も除去できることが明らかになっている.

2.海水の殺菌
 貨物船などの重しとして使用されるバラスト水は採水した国とは異なる国で排水される.そのため,バラスト水に含まれている水生生物の国際間移送による生態系の撹乱や感染症の拡大が懸念されている.そこで,パルス高電圧を利用した海水の殺菌に取り組んでいる.実験装置は,海水中に1対の電極を挿入した構造としており,片方を接地し,もう片方にパルス高電圧を印加する.海水中には試験菌として取扱い上安全な耐塩性酵母などを混ぜ実験を行っている.パルス電界印加前,印加後と加熱殺菌時の耐塩性酵母のSEM写真を図2に示す.パルス印加前の菌は球形状のものが多いが,処理後は内容物がなくなりしぼんだような形状となっている.加熱後の形状とも異なっている.これは電気穿孔によって細胞膜が破壊され,細胞質が放出したためと考えられる.現在は,エネルギー効率向上を目指し研究を進めている.

参考文献
(1)佐久間,他,日本マリンエンジニアリング学会誌,Vol.49, No.4, pp. 108-113, 2014
(2)中田,他,静電気学会誌,Vol. 41, No.5, pp.233-238, 2017

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